2012/07/30

苛立ち






ネオとサマンサはブリッジポートのバーにいた。
客も少なく静かな店内。


ネオ「ここは静かでいいですね。」



















サマンサ「このお店はパパラッチは入れないの。だからわりと芸能人もよく利用してて。」

ネオ「へぇ~。さすが詳しいですね。」

サマンサ「モデルたちはそういう情報早いからw」

ネオ「へぇ~。」
















ネオ「俺は妹の出てる雑誌もみたことがなくて・・・。」

サマンサ「そうなんだ~?私は地元が田舎だから、母は毎月買ってるみたいw 私のページしかみないのにw」

ネオ「素敵ですね。うちの母もアイビーの出てる雑誌は買って読んでるみたいですね。」

サマンサ「やっぱり母親って気になるものなのかな~?」

ネオ「そうでしょうね~。」













ネオ「サマンサさんはご兄弟は?」

サマンサ「4姉妹の末っ子です。」

ネオ「へぇ~。4姉妹ですか。」

サマンサ「ネオさんは長男ですよね?お父さんはお医者様なんでしょう?」

ネオ「はい。」

サマンサ「どうして医者にならなかったの?」











ネオ「父には学生時代からお前は好きなことをしろって言われてましたしね。俺は血とかもどちらかというと苦手で。」

サマンサ「そうだったんだ~?」

ネオ「サマンサさんは、スカウトとかですか?」

サマンサ「私は小さい頃から芸能界に憧れてて。高校卒業して家を飛び出してきたんですよ。」

ネオ「へぇ~。苦労されたんですね。」













サマンサ「事務所にはすぐ拾ってもらえたんですけどね。売れない時期はいろいろ大変だったな~。バイト掛け持ちしたりして。付き合う男も最悪だったし。」

ネオ「そうだったんですね。」

サマンサ「なんか、こっちもお金ないのにヒモみたいな状態が続いてたり・・・。売れてからも悪い男にばっかり引っかかっちゃって。」

















サマンサ「男運ないんですよね、私。」

ネオ「・・・・。」

サマンサ「でも、その分友達には恵まれましたけどねw」


















サマンサ「アイビーちゃんにも感謝しないと。ネオさんに出会えたから。」

ネオ「俺も、あいつには感謝してます。」

サマンサ「すっごくいい子だもんね。全然飾らないし。」

ネオ「そういってもらえると、嬉しいですね。」














サマンサ「じゃあ今日は初デートってことで、乾杯しますか。」

ネオ「デート・・・ですか。」

サマンサ「え?そう思ってたの・・・私だけ?」

ネオ「いや。俺のほうこそ・・・いいのかなって。」

サマンサ「だってもうデートじゃないですかこれw 」

ネオ「そう・・・ですね。」

サマンサ「あ、同じのもう1杯ください。」

バーテンダー「はい。同じのですね。」

サマンサ「ネオさんおかわりは?」

ネオ「じゃあ俺も同じのいただきます。」

バーテンダー「かしこまりました。」










カシャ


微かにシャッター音が聞こえた。
その音にネオが反応する。


ネオ「・・・。」














ネオが立ち上がる。


サマンサ「ネオさん・・・?」


















ネオ「君いま写真撮ったよね?」

男「は?撮ってないけど。」

ネオ「携帯で彼女のこと撮影したでしょ?」

















男「はぁ?撮ってねぇし。」

ネオ「ちょっと携帯みせてくれ。」

男「なんであんたにそんなことされなきゃいけないわけ?意味わかんねぇんだけど。」

















ネオ「しらばっくれてもわかってるんだよ!」

男「なんなんだよお前。」

ネオ「いいから携帯出せ!」

男「うるせーな~。いいだろちょっとくらい。芸能人なんだから。有名税だよ有名税。」

ネオ「なにが有名税だふざけんな!!芸能人だって一人の人間なんだよ!」











男「いいから落ち着けって。」

ネオ「さっさと携帯出せ!じゃないとぶん殴って携帯奪うぞ!」

男「わかったようるせーな~。」


















男が携帯を取り出し、目の前で撮影した画像を消去する。


男「ほら。消したよちゃんと。」

ネオ「これだけか?ほかは?」

男「一枚しか撮ってねぇよ。」

ネオ「お前パパラッチに売るつもりだったのか?」

男「ちげーよ。友達に自慢しようと思っただけだよ。」

ネオ「そうか。これからは勝手に撮影するんじゃないぞ。ちゃんと本人に許可取れよ。」












男「はいはい・・・。」

ネオ「よし。もういいぞ。」

男「なんなんだよまったく・・・。」


















サマンサ「 (ネオさん・・・私のこと守ってくれた・・・。) 」



















店を出た二人。
タクシーを拾うために大通りに出る。




















サマンサ「今日はもう泊まるんでしょう?弟さんのところ?」

ネオ「いえ。弟は今友達のとこに住んでるらしくて。ホテル予約してあります。」

サマンサ「そうなんだ?いいな。」

ネオ「街外れのビジネスホテルですよ。」

















サマンサ「行ってみたいな~なんて。」

ネオ「え・・・?」

サマンサ「ダメ?」

ネオ「・・・・。」

サマンサ「ネオさん?」















ネオ「サマンサさん。」

サマンサ「はい。」

ネオ「ホテルといえども、女性が知り合ったばかりの男の部屋にあがるのはよくないですよ。」

サマンサ「・・・・。」

ネオ「しかもまだ1回目のデートだし。」













サマンサ「別に私、変な意味で言ったわけじゃないよ?」

ネオ「わかってます。でも俺も男だし、間違いを犯す可能性もないわけじゃないですから。」

サマンサ「・・・・。」

ネオ「だから今日はここで別れましょう。」

サマンサ「・・・・。」















サマンサ「ぐすっ・・・。」

ネオ「え・・・?ちょ・・・サマンサさん?」

サマンサ「ううっ・・・。」

ネオ「俺悲しませるようなこと言いましたか?すいません・・・。そういう意味じゃなくてあの・・・。」













ふいにサマンサがネオにキスした。


ネオ「 ! 」


















サマンサ「今日はこれでかんべんしてあげる。」

ネオ「え・・・・。」

サマンサ「つきあってくれてありがとう。すっごく楽しかった!」

ネオ「あ・・・俺も・・・。」

サマンサ「今度はそっちから電話してね!じゃあまたね~。」













サマンサがタクシーに乗り込み、あっという間に去っていった。
呆然と立ち尽くすネオ。


ネオ「・・・・。」
















ネオ「 (キス・・・されてしまった・・・・・。) 」























ネオ「 (うお~~~!ホテルまで走ろうかな・・・。) 」




















ローガンがホテルの部屋から廊下へ出る。
エレベーターの前にララとクリスが立っていた。


ララ「 ! 」


















ローガン「よぉ。」

リア「 ? 」


















ララ「・・・・ローガン。」

ローガン「こんなところで会うとは奇遇だな。」

リア「 (この子・・・昔ローガンちで見かけた子。) 」




















クリス「ララ、知り合いかい?」

ララ「えぇ・・・。」

クリス「そうか。お先に、どうぞ。」

ローガン「いえ。せっかくなんで一緒に。」

クリス「そうですか。」
















エレベーターに全員が乗り込む。






















リア「 (ローガン・・・・。) 」




















リア「 (怖い目してる・・・。こういう目のときはローガン・・・すごく怒ってるときだ・・・。) 」





















ローガン「・・・・。」


静かなエレベーターの中。
気まずい空気が流れる。


















ララ「・・・・。」





















ララ「 (ローガン、私と目を合わせようとしない。なにを考えてるの・・・?) 」




















ローガン「・・・・。」












2012/07/29

二度目のデート






マリアン「あんた、メイク誰に教えてもらったの?」

ケイティー「えっと、お母さんに・・・。」

マリアン「お母さん?あんたのお母さんいくつよ。もう年代が全然違うんだからメイクも変わってくるわよ。どうりでなんか古臭いと思った~。」

ケイティー「そ、そうなの?」

マリアン「そうよ~。第一メイクっていうのはね、その時代の流行りってもんがあるのよ。ある程度の基本は一緒だけど、カラーとか塗る位置も変わってくるし、あと商品もね、どんどんいいのが出てくるから、乗り遅れちゃだめよ~。」












ケイティー「すごい・・・マリアンちゃん、詳しいんだね。」

マリアン「まぁね。中学のときからいろいろやってりゃいやでもわかってくるわよ。」

ケイティー「そうなんだ・・・?」

マリアン「あら、あんた意外に肌は綺麗ね。」

ケイティー「そ、そうかな?」

マリアン「あんたの場合はまずそのソバカスと赤みを消さないとね~。これはコンシーラーでカバーしてファンデーション。あとは眉毛も整えて~。」

ケイティー「・・・・。」

マリアン「メイクはこれでよしっと。ちゃんと覚えなさいよ~。」

ケイティー「う、うん。」










マリアン「あとは髪ね~。まずはカットしてからそのあとストパーね。」

ケイティー「ストパー・・・?」

マリアン「ストレートパーマよ。あんたの場合、クセは大して強くないから、市販ので大丈夫。」

ケイティー「・・・・。」

マリアン「あんたはパーマよりストレートのほうが似合うわよきっと。清純派のイメージね。」

ケイティー「清純派・・・。」

マリアン「服もね、あんたみたいなボインはわざと露出するより、ぴたっとする服で密着させて隠したほうが形が綺麗に出て男にはウケるのよ。」

ケイティー「は、はぁ・・・。」

マリアン「あとそのムチっとした下半身はミニスカートとニーハイで一番いいとこだけ出すのがポイントよ。露出が多いければいいってもんじゃないんだからね。」

ケイティー「そうなんだ・・・?」

マリアン「デート明日でしょう?がんばりなさいよ!」

ケイティー「う、うん・・・。」









ディーンが美術館へやってきた。
ケイティーとの待ち合わせ場所は館内のカフェだ。


ディーン「 (ちょっと遅くなっちゃったな。もう来てるよな?) 」


















カフェへ入ってあたりを見回す。


ディーン「あれ・・・?」



















ディーン「 (ケイティーちゃんも遅れてるのかな?携帯になんも連絡入ってないけど・・・。) 」






















奥の席に座っていた女性がディーンに気づいて立ち上がる。


ケイティー「ディーンさん。」



















ディーン「 ? 」

ケイティー「遅かったですね。大丈夫でしたか?」

ディーン「え・・・?もしかして・・・・ケイティーちゃん?」



















ケイティー「はい・・・。」

ディーン「うわ~。全然分かんなかった。コンタクトにしたんだ?」

ケイティー「はい・・・。ディーンさんのアドバイスを、取り入れてみようかと思いまして・・・。」

















ケイティー「あの・・・変・・・ですかね?」

ディーン「いや。すげえ変わったなと思って。へぇ~・・・。」


ディーンがマジマジとケイティーをみつめる。

















ディーン「髪も変えたんだね。」

ケイティー「はい。ゆうべ、ルームメイトのマリアンちゃんにいろいろやってもらって・・・。」

ディーン「へぇ~。すごいなマリアンちゃん。」

ケイティー「ちょっと不安だったんですけど・・・。思ったより全然、ちゃんと切ってくれて。」

ディーン「うんうん。普通にうまい。」













ケイティー「そうですよね?マリアンちゃん、高校のときからよく、友達の髪を切ってたって言ってました。」

ディーン「へぇ~。美容師とか目指せばいいのに。」

ケイティー「私も、そう思いますw」

ディーン「服もまた違うね。リアちゃんに借りたの?」

ケイティー「いえ。これもマリアンちゃんに一緒に選んでもらって。」

ディーン「へぇ~・・・。」










ドドーン!



ディーン「 (ちょ・・・・そのおっぱいは・・・・・。) 」

















ディーン「 (やばい・・・。アイビーやロビンの貧乳しか見てなかったから、このおっぱいは久々に・・・・。) 」

リア「あ・・・あの・・・・・。(どうしよう・・・。ディーンさん急に黙っちゃった。やっぱり変なのかな?) 」

ディーン「 (おっぱいにが目が釘付け・・・・。) 」

















ディーン「 (触りてぇ・・・・。た、耐えろ俺!!) 」

ケイティー「ディーンさん・・・・。」

ディーン「え・・・?(ハッ!ついおっぱいに夢中に・・・。) 」

ケイティー「やっぱり・・・変・・・ですよね?この服・・・。」

ディーン「あぁ、いや!全然!」













ディーン「すごく・・・いいと思います・・・。(おっぱいが) 」

ケイティー「ホントに・・・そう思いますか?」

ディーン「うん。とっても・・・。(おっぱいが) 」


















ケイティー「よかった~。似合ってないんじゃないかって、不安だったんです・・・。」

ディーン「そんなことないよ。(ケイティーちゃんをエロい目でみてしまった・・・。こんな純粋な子なのに・・・。俺のバカ!) 」

ケイティー「この格好で外に出るのも、ちょっと恥ずかしくて・・・。」

ディーン「全然いいよ。赤よりピンクのほうが似合うね。」

ケイティー「そ、そうですか?なんだかすごく男の人に見られてる気がして・・・服が似合ってないからなのかと・・・。」

ディーン「いやいや。(それはおっぱいを見てるんだよケイティーちゃん・・・。) 」








ディーン「じゃあ、そろそろ行こっか。(そろそろ対面は限界だ。絵画でも見て落ち着け俺。) 」

ケイティー「はい。美術館、来たことないので楽しみです。」

ディーン「そっか。実は俺もw」

















人のまばらな美術館。
ディーンとケイティーは静かに絵を見て回る。
ディーンが1体の美術品の前で立ち止まる。




















ディーン「 (こいつ・・・ラトに似てんな。なんか・・・目が笑ってないとことか・・・・。) 」




















ディーン「 (ラト・・・・あの人と付き合うのかな。二人並んでるとこ、普通にカップルみたいだったな・・・・。) 」






















ディーン「 (なんだこの気持ち。俺、寂しいのかな・・・。) 」


じっと見つめたまま動かないディーンに気づき、ケイティーが近づく。


















ケイティー「・・・・。」

ディーン「 (ラトに彼氏ができたら俺・・・素直に喜べるのか?) 」

ケイティー「その人形がどうかしたんですか?」
















ディーン「え?」

ケイティー「さっきから5分くらいずっとその人形とにらめっこしてるからw」

ディーン「あ・・・・。」

















ケイティー「よっぽど気に入ったんですね。」

ディーン「なんか、親友に似てて・・・。」

ケイティー「え?親友・・・?おじいさんか誰か、職場の人ですか?」
















ディーン「いや、女なんだけどさ。」

ケイティー「え~。女の子、ですか?この人形に似てるってちょっと・・・かわいそうっていうかw」

ディーン「そうかな?目の辺りとか、そっくりなんだけど。」

ケイティー「へぇ~。目ですかぁ~。」















ディーン「美術館、あんまり面白くないねw」

ケイティー「私も・・・絵より動物園とかのほうが、好きみたいですw」

ディーン「俺もw 腹へんない?なんか食べに行く?」

ケイティー「そうですね。」

ディーン「ちょっと早いけど、飯にしよっか。」

ケイティー「はい。」












ディーン「午後はどうしよっか。ちょっと遠くなっちゃうけど、動物園行ってみる?」

ケイティー「はいっ!是非行きたいです。」

ディーン「じゃあそうしよっかw」















ケイティー「動物園、久しぶりだからすごく楽しみです。」

ディーン「そっか。俺もブリッジポートのは元カノと大学時代に一度行っただけだな~。」

ケイティー「そうなんですね~。」


二人の声が遠ざかっていく。
















サマンサの自宅。
携帯を手にとる。





















サマンサ「もしもし。サムです。」

ネオ『え?サマンサさん?どうしたんですか?』

サマンサ「あれから全然連絡くれないから、こっちからかけちゃいましたw」

ネオ『あぁ・・・・ごめんなさい。仕事忙しいのかと思って、遠慮してしまって。』
















サマンサ「そんな。遠慮なんてしないでくださいよ~。寂しかったんですからw」

ネオ『すいません・・・。』

サマンサ「敬語なんて使わなくていいですよ。ネオさんのほうが年上なんだしw」

ネオ『そうですね・・・。』

サマンサ「ほらまたw」

ネオ『あ・・・w』

サマンサ「ふふっw」









サマンサ「今週末、お休みとれたんですよ。だからもしよかったらネオさん遊んでくれないかな~って思って。」

ネオ『今週末?全然、大丈夫ですよ。』

サマンサ「ホントに?じゃあ、私そっちに行っちゃおうかな?w」

ネオ『いやいや、サマンサさんは仕事があるしお休みは一日だけでしょう?俺がそっちに行きますよ。』















サマンサ「ホントに?嬉しい~♪」

ネオ『いつがお休みなんですか?』

サマンサ「土曜です。」

ネオ『土曜ですね。わかりました。』

サマンサ「わ~い♪ 楽しみにしてますね!」














サマンサ「何時頃来れそうですか?」

ネオ『土曜はちょっと昼間は用事があるので、夕方くらいにはそっちに着けるかと。』

サマンサ「そうなんですか~。ドライブ行きたかったのに、残念。」

ネオ『あぁ・・・そうだったんですね。すいません。』

サマンサ「別にいいですよ。じゃあドライブはまた今度ってことでw」

ネオ『はい。』











サマンサ「じゃあ夜だったらバーにでも行きます?」

ネオ『いいですね。ブリッジポートは詳しくないので、すいませんがお任せしてもいいですか?』

サマンサ「任せてください♪」

ネオ『楽しみにしてますね。』

サマンサ「はい。私も、楽しみにしてます♪ じゃあ土曜日に。」

ネオ『はい、土曜日に。』












携帯を切る。





















サマンサ「 (ふふっ。久しぶりのデートかぁ~!楽しみだな~♪なに着て行こう?これから服買いに行っちゃおうかな!) 」