2013/08/28

私の居場所




























リサ「いつの間に車なんて買ったの?」

アラン「最近。今朝ようやく届いた。」

リサ「へぇ~。」















リサ「引越し先、決まってないんでしょう?」

アラン「うん。」

リサ「どこの街かも?」

アラン「なるべく遠く。」














リサ「まるで逃亡犯ね。」

アラン「・・・・。」

リサ「リアの帰りは待たないの?あの子が仕事から戻ってから出発すればいいのに。」














アラン「そしたらよけい別れ辛くなるだろ。」

リサ「まぁ、妬けちゃう。」

アラン「・・・・。」















リサ「ホントに好きなのね、リアのこと。」

アラン「・・・・。」

リサ「あの子のどこがそんなによかったわけ?」
















アラン「リサには一生わかんないよ。」

リサ「そうかもね。」

















アランの乗り込んだ車が発車する。
玄関先でそれを見つめるリサ。


















車が遠ざかっていく。


リサ「・・・・。」
















リサ「 (3年か・・・。あっという間ね・・・・。) 」



















アランが越してきてから、私はすぐにアランを気に入ったわ。
だから何度も色仕掛けで落とそうとした。


















リサ「あら。入ってたの?」

アラン「・・・・。」

リサ「誰もいないと思って部屋から下着のまま来ちゃった。」















リサ「どうせだから一緒に入る?」

アラン「・・・もう出る。」

















リサ「いい体してるじゃない。私はもうちょっと筋肉あったほうが好みだけど。」

アラン「・・・・。」

リサ「下もすっごく立派。おいしそう♪」














リサ「アランって、恋人いないんでしょう?」

アラン「・・・・それがなに?」

リサ「私と遊んでみる気はない?」

アラン「・・・・。」

リサ「私、すっごくうまいって言われるのよ。」











アラン「興味ない。」



















リサ「 (また失敗しちゃったか~。私のこのナイスバディを見ても起たないなんて、あいつやっぱりゲイなのかしら?) 」



















でもその1週間後、私は偶然みかけたのよね。



















アランが男と一緒にいるところを。



















リサ「 (今日ホストクラブのバーテンの仕事ないって言ってたのに・・・。あの男だれ?ていうか二人が向かう先って、ホテル街のほうじゃ・・・。) 」

















跡をつけた私は、アランが家に帰ってから問い詰めた。


アラン「なに?今帰ったばっかりなんだけど。」

リサ「私もよ。」














リサ「さっき見かけたのよね。あなたが男とホテルから出てくるところ。」

アラン「・・・それがなに?」

リサ「あいつ、あなたの働いてるホストクラブのナンバー1でしょ?あの男と付き合ってるの?あなたやっぱりゲイなんでしょう?」

アラン「・・・・。」

リサ「誰にも言わないから教えてよ。そしたらもうあなたにモーションかけるのやめてあげる。」








アラン「知りたい?」

リサ「ええ。」

アラン「・・・・入りなよ。」

リサ「・・・・。」













リサ「あなた、ゲイなの?」

アラン「・・・・違う。」

リサ「でもホテルから出るところを見たわ・・・・。あの男とは寝たの?」

アラン「寝た。」

リサ「・・・・・。」












アラン「あんた、俺と寝たいんだろ?」

リサ「・・・・・。」

アラン「金出せばなんでもしてやるよ。あんたのこと抱いてやるしご奉仕もしてやる。男でも女でもな。」















まさかの答えだった。
求めていた答えと全然違っていたから。
ゲイだと言われたほうがよかったのかもしれない。

でも結局私はアランの魅力には勝てなかったわ。
そしてすぐに虜になった。
きっと女でも男でも、アランの魅力に勝てるやつなんていない。
それはまるで、悪魔の媚薬だった。















リサ「結構・・・・好きだったんだけどな・・・・。」


リサが小さくため息をついた。















アランが街を去ってから2ヶ月が過ぎた。
12月の暖かい日。


















レオンが玄関のチャイムを鳴らす。


リア「はぁ~い。」


中からリアの声が聞こえる。













玄関のドアが開いてリアが顔を出す。


レオン「遅くなって悪い。来る途中でワルガキがカツアゲしてるのみかけちゃってさ。」

リア「それはいいんだけど・・・どうしたのその顔。」














レオン「あ~、昨日犯人と格闘したときに殴られてさ。」

リア「大丈夫?痛そう~。」

レオン「たいしたことねぇよ。ふいうちだったからよけきれなかっただけだ。」














リア「も~、気をつけてよね。ナイフとか持ってたらどうするのよ。殴られただけですんでホントによかった・・・。」

レオン「ははw そうだな。(実はナイフ取り上げるときに殴られたなんて言えねーな・・・。) 」
















リア「外寒い?コート持っていったほうがいいかなぁ?」

レオン「ああ、今はあったかいけど夜になったら冷えるだろうな~。」

リア「そうだよね。ちょっと待っててくれる?」














リア「コート取ってくるね。」

レオン「おう。」


リサが階段を下りてくる。


リサ「あら、声がすると思ったらレオンさん来てたの。」











レオン「よぉ。お邪魔してるぞ。」

リサ「毎週お迎えご苦労ね~。今日はどこに行くの?」

レオン「ちょっとブリッジポートまで。」

リサ「ブリッジポート?珍しく遠出ね。」

レオン「泊まりでな。」

リサ「へぇ~。いいわね。」









リサ「あ、そうだリア。さっきロケットくんから電話があって、このあと来るって。あなたのところに電話したら繋がらなかったそうよ。」

リア「そうなの?全然気づかなかった。来週って言ってなかった?」

リサ「来週はムリになったらしくて。」















リア「どうしよう・・・私でかけちゃうし・・・。」

リサ「いいわよ。私が案内しておくから。」

リア「お願いできる?ごめんね。」

リサ「気にしないで。」














レオン「おい、ロケットってあのロケット・シドニーか?会社の?」

リア「うん。」

レオン「なんでここにロケットが来るんだ?」
















リア「あとで話すつもりだったんだけどね・・・。」

リサ「うちに住むことになるかもしれないから、家を見に来るのよ。」
















レオン「ここに住む・・・?」

リサ「ええ。リアまだ話してなかったのね。」

リア「だからあとで話そうと・・・。」















レオン「ちょっと来い。」

リア「ちょ・・・レオンさん・・・。」


レオンがリアの手を引いて部屋へと入っていく。


リサ「 (あらあらw) 」












リア「ちゃんとあとで話すつもりだったんだよ?」

レオン「・・・・。」

リア「怒ってるの?」















レオン「怒ってるよ。こないだまで女が住むって言ってただろ?あれはどうしたんだよ。」

リア「それが・・・なんか、彼氏と同棲することになったらしくて、ドタキャンされて・・・。そのことをロケットくんに話したら是非家を見たいって・・・・。」

レオン「なんであいつなんだよ。タイラーならまだしも・・・。」












リア「タイラーさんだったらよかったの?」

レオン「よくねぇよ。男はダメだ。絶対に。」

リア「でも・・・私の一存で決められることじゃないし・・・それに男の人がいたほうが安心だって大家さんも言ってるし・・・。」














レオン「ダメだ。絶対に許さん。」

リア「そんなこと言われても・・・・。」

レオン「リア、お前ここから引っ越せ。」

リア「え??」













レオン「ロケットが入る前にだ。一日でも同じ屋根の下で暮らすな。」

リア「そんなのムリだよ・・・。引っ越すお金なんてないし・・・。」
















レオン「俺が家を借りる。一緒に暮らそう。」



















リア「え・・・?」

レオン「貯金は十分あるし、一軒家でも借りて二人で住もう。」

リア「本気で言ってるの・・・?」

レオン「ああ。」

リア「私・・・お金ないよ?」














レオン「お前は身ひとつで来てくれればいい。どうせいつか一緒になるんだ。結婚の予行演習みたいなもんだろ。」


















リア「ホントに、本気なの?」

レオン「冗談でこんなこと言うかよ。」

リア「結婚の話も?」

レオン「ああ。なんだったら婚約してから同棲してもいい。とにかくすぐここを出ろ。俺も実家出るから。」













リア「うんっ!」


リアがレオンに抱きつく。
レオンがリアの背中に腕を回す。


リア「嬉しい・・・。すごく憧れてたの・・・。同棲ってしたことなかったし。」












レオン「お前はあぶなっかしいんだよ。すぐ男が寄ってくるから。」

リア「え?」

レオン「虫除けのために指輪渡したのに、全然効果なさそうだし。」














リア「一ヶ月記念日にくれたこの指輪のこと?」

レオン「ああ。」

リア「ふふっw 虫除けだったんだ?だから肌身離さず着けろって言ってたんだね。」

レオン「あんまり効き目なさそうだけどな。」













リア「そんなことないよ?」

レオン「ある。アランだって、なにもないとか言ってるけどあいつ絶対お前のこと狙ってただろ。」

リア「アランは違うよ~。」

レオン「嘘つけ。男だからわかるんだよ。」

リア「あ、でもキスはされたかな。」










レオン「はぁ?!それいつの話だよ?」

リア「えっと・・・最後の日に・・・・。」

レオン「聞いてねぇぞ。なんで早く言わないんだよ。」

リア「で、でも、おでこにだよ?(不意打ちで口にされた時の話は黙っておこう・・・。) 」

レオン「おでこでもキスはキスだろ!」










レオン「消毒してやる。」

リア「消毒って・・・そこはおでこじゃない・・・。」

レオン「そんなのどうでもいいの。」
















リア「もう・・・ん・・・・。」


二人の唇が重なる。
開いた唇の隙間からレオンの舌が入り込む。


レオン「痛って!」














リア「あ、ごめんなさい。傷大丈夫?」

レオン「ん・・・大丈夫。」

リア「もう・・・。痛いくせに・・・・w」

レオン「キスすりゃ治る。」

リア「なにそれw」





スピンオフ リア編  おしまい♪