2013/11/23

誕生








ドアが開いてメイクルームにアイビーが入ってくる。


アイビー「おはようございま~す。」

















マロン「アイビーちゃん!」

ジーン「・・・おはよう。」


















マロン「もう仕事しても大丈夫なの?」




















アイビー「うん。いっぱい休んじゃったし、そろそろ復帰しないと。」

マロン「そっか。ムリしないでね。」

アイビー「うん。二人とも、迷惑かけちゃったよね。ごめんね。」

マロン「そんなの気にしないで!全然大丈夫だよ。」

アイビー「うん。ありがとう。」













ジーン「おかえりアイビー。」





















アイビー「ただいま。ジーンも・・・迷惑かけてごめんね。」

ジーン「気にするなって。それよりちゃんと食べてるか?痩せただろ?」

アイビー「うん。ちゃんと食べてるから大丈夫。」

ジーン「そっか。」













ジーン「あんまり痩せるとマネージャーに怒られるぞ?」

アイビー「もう怒られたよw」

ジーン「今度みんなで食事でも行こうな。」

アイビー「うん。ありがとう。」















マロン「・・・・。」





















マロン「じゃあ今日はさっさと終わらせてみんなでご飯行こう!」

アイビー「うん。」


















アイビー「私マスターのお店行きたい。いっぱいお世話になったから。」

マロン「いいね。あとで連絡入れておくよ。」

アイビー「うん。」
















ジーン「・・・・。」


ジーンが小さく安堵のため息を漏らした。







































ララ「ん・・・・。」

マリア「ララ?目が覚めた?」


















ララが体を起こす。


ララ「ここ・・・。」

マリア「病院よ。」

K「大丈夫か?」













マリア「あなた、病院へ着いた途端気を失ってしまったのよ。」

ララ「え・・・?」

マリア「赤ちゃんなら大丈夫。緊急だったから帝王切開で無事に産まれたわ。」















ララ「そうなの・・・?今何時?」

マリア「5時すぎ。もう夜が明けるところよ。」

ララ「私・・・半日寝てたのね。」

マリア「麻酔が切れて目が覚めたのね。」














K「体は大丈夫か?」




















ララ「ええ。痛みはあるけど。」

K「そうか。」

ララ「赤ちゃんは?会えるのかしら?」

















マリア「目を覚ましたら呼ぶようにって先生に言われてたの。ついでに赤ちゃんに会えるか聞いてみるわね。」

ララ「ええ、お願い。」
















マリアが病室を出て行く。
その後姿を見つめるララ。



















K「ララ。」





















K「よくがんばったな。たった一人で・・・お前は父さんの誇りだ。」




















ララ「でも帝王切開なんて・・・自力で出産できなかったわ。気を失っちゃうなんて、やっぱりダメね私。」

K「そんなことない。お前は十分よくやったよ。」


















マリア「連れてきたわよ。」


ドアが開いてマリアが病室に入ってくる。


















ララ「いいの?」

マリア「先生はあとで来るそうよ。起き上がるのはつらいだろうから連れて行ってもいいって言ってくださったの。」

ララ「かわいい・・・・。」

マリア「女の子よ~。見て。口元なんてあなたにそっくりだと思わない?」













ララ「ママ、私・・・・抱いてもいいかしら?」

マリア「ええ。もちろんじゃない。」


















ララがゆっくりとベッドから起き上がる。


K「お、おい・・・大丈夫なのか?」

マリア「大丈夫よ~。まったくあなたったらホント心配性なんだから。」














マリアの腕から赤ちゃんを受け取る。


ララ「思ったより重いのね。」


















マリア「3500グラムよ。あなたが生まれたときと同じくらいね。」

ララ「そうなの?はぁい、ママよ。」


















ララが赤ん坊を抱き寄せる。


ララ「会いたかったわ・・・。」


















小さな手がララの肩に触れる。



ララ「 (あったかい・・・・。) 」
















K「名前は考えてあるのか?」

ララ「もちろん。」


















ララ「アンドレア。アンドレア・ネイビー ブラウンよ。」





















K「ひいおばあちゃんの名前か。」

マリア「綺麗な名前ね。」

ララ「ええ。女の子が生まれたらつけようって思ってたの。」

















ララ「 (アンドレア・・・・あなたの目はローガンにそっくりだわ。) 」












































ラッキーパームズ。
ここはローガンの自宅だ。




















正面の玄関の脇に個人事務所の入り口がある。




















ローガン「そうか。もう大丈夫そうなのか?」

ディーン『うん。昨日から仕事も行ってるみたいだしな。』



















ローガン「アイビーは内に溜めやすいからな。今後も周りがフォローしていかないとな。」

ディーン『ラトもこれからもたまに様子みに行くっていってくれてるし、仕事はじまったら休んでるよりは精神的にも落ちつくんじゃないかな。』

ローガン「そうだな。あいつにはそのほうがいいかもな。」














ディーン『そっちはどうなんだ?仕事は順調か?』

ローガン「忙しくて参ってるよ。もう1ヶ月くらい休んでないな。」

ディーン『大丈夫なのか~?』

ローガン「なんとかやってる。外食ばっかりだけどな。」

ディーン『そんなんじゃそのうち身体壊すぞ?』













ローガン「そうだな。事務員か家政婦でも雇おうかと思ってるところだ。」

ディーン『それがいいな。』

ローガン「夏は帰ったのか?」

ディーン『うん。5日間くらいだけどな。休みとれたから。お前は?』













ローガン「結局どこも行ってない。夏も2、3日しか休んでないしな。」

ディーン『たまには休みとって旅行にでも行って来いよ。』

ローガン「そうだな。冬にでも旅行いくとするよ。」

ディーン『じゃあ休憩時間終わるからそろそろ切るわ。またなローガン。』

ローガン「ああ。またな。」











ローガンが携帯電話を切る。


ローガン「 (アイビーも大丈夫そうだな。) 」
















立ち上がってデスクを離れる。




















窓際に立つ。
静かに波音が聞こえてくる。




















ローガン「・・・・。」
































































深夜、アイビーが自宅へ帰ってくる。




















部屋へ入るとすぐにクローゼットへと向かう。





















脱いだコートをしまっていると携帯電話が鳴る。


アイビー「ラトだ。こんな時間に珍しいな。」

















アイビー「もしもしラト?」

ラトーシャ『アイビー、仕事終わった?』

アイビー「うん。ちょうど今帰ってきたところ。」

ラトーシャ『さっきララから連絡あってね、赤ちゃん産まれたんだって。女の子だって。』

アイビー「ホント?」

ラトーシャ『うん。それで会いに行こうと思うんだけど、アイビー一緒にどうかな~って思って。いつ暇?』












アイビー「えっと・・・たしか来週ならお休みあったと思う。」

ラトーシャ『ホント?じゃあそのとき一緒に行かない?』

アイビー「うん。もちろん行きたい。」

ラトーシャ『じゃあお休みはっきりしたら連絡してくれる?』














アイビー「うん。私もララにメールしてみるね。」

ラトーシャ『そうだね。』